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働きの弱い日本人の膵臓 [日本人の遺伝的特性]

私たちの体は脳がないと生きていけません。「能なし」のことではありませんよ!

脳は体の中で最も巨大なブドウ糖消費機関です。もちろん体内の運動のためのエネルギーとしてブドウ糖は欠かせません。インシュリンは体内の血糖値」を一定にしてエネルギーを絶やさない働きをしています。

もともと、日本人は「米」という「難消化性デンプン」を数千年にわたって主食としてきました。米には消化されにくいデンプンであるアミロースが含まれているため、食事後も体内で緩やかに消化されます。そうすると、血糖の上昇もゆるやかなので血糖をコントロールするインシュリン(血糖値を下げる働きをします)の量も大量に必要なく少しずつ分泌されます。

つまり、私たち日本人の体は大量にインシュリンを分泌するという構造にはなっていないのです。小柄な体格の日本人は米のエネルギーを無駄なく時間をかけて利用することでロスを減らしていたんですね。もし、インシュリンが大量に分泌されたら吸収された血糖は利用されずすぐ分解されてしまいます。すごく巧くできています。

これは日本人の体格上の一つの「宿命」です。これまで2つ上げました一つは「乳糖不耐症」、もう一つは「倹約遺伝子」でした。すばらしい機能です。

しかし、ここ数十年の食環境は欧米化により消化吸収の早い欧米食や加工食品に変わりました。このようにインシュリンを大量に分泌する構造になっていない日本人が砂糖や脂肪の多い食物を大量に取ると血糖値を下げるために膵臓はほとんどフル稼働状態になります。

現代日本人は飽食でどんどん脂肪を一杯蓄えたホルスタインのような肥満になり(外見ではそう見えなくとも、体内脂肪が内臓脂肪などになって増えています)、その脂肪細胞からインシュリンを分泌させようとするホルモンが過剰に分泌されるので、膵臓はさらにインシュリンを大量に分泌させるように働かなくてはなりません。当然このような状態が長く続くとインシュリンの細胞が壊れてしまいます。次第にインシュリンの分泌量が減ってくるのです。

良く、肥満で糖尿病の人がダイエットしたら糖尿病も改善したという話を聞いたことがありませんか?これがまさに今までフル稼働していた膵臓がダイエットで脂肪が減りインシュリンの分泌量が減ってきて膵臓の負担が軽くなったことで休ませる事が出来、機能が回復したからなのです。甘いものを減らすのも同じ効果があります。

これを医学的に言うと「インシュリン依存性糖尿病」と言われるものです。糖尿病患者はここ数十年で30~40倍になっています。これは食生活だけでなく、日本人が持つ遺伝的特性にも原因があるのです。

食べ過ぎ、高カロリー食には注意しましょう。





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日本人の倹約遺伝子 [日本人の遺伝的特性]

 タイトルにある倹約遺伝子とは何か?

倹約遺伝子とは飢餓に備えてエネルギーをセーブし、死亡を蓄える遺伝子のことを言い、優性遺伝します。この遺伝子を持つ人は一日の運動で消費するエネルギー、すなわち基礎代謝が普通の人に比べて200kcal少ないことがこれまでの研究でわかっています。

この遺伝子を保有する民族ほど太りやすいことになり、日本人の倹約遺伝子の保有率は29%で世界でも第三位になります。ちなみに世界第一位はモンゴル人で54%、アメリカでは黒人が25%、白人が11%であり、日本人と比べるとその差は歴然としています。

そのため、欧米で肉食が主体となっているのもうなずけます。日本人は元々農耕民族で、欧米のような狩猟民族でないため、動物性タンパク質より、雑穀を主体とした栄養摂取民族であることから、これまでの長い年月の間に遺伝子がそのように適応してきたものと考えられます。

本来、肉食は日本人には合わないのでしょう。江戸時代の日本人の平均身長は150~160cm位で、大変小柄な体格です。旅行などで昔のお城を見学することがあると思いますが、その天井の高さや間取りの広さは現在と比べるとかなり小さいと思います。天井などは頭をかがめながらでなければ通れません。また、階段の幅などもかなり狭く感じるはずです。

このように体格は栄養状態に合わせて小柄だったのだろうと思います。現代の日本人は平均身長も160~170cmとなり、大柄で基礎代謝も増加していると思います。でも、遺伝子の配合比率は大きく変化していないと思うので、飽食は日本人にとって太る大きな原因となります。

そのためには、日々のカロリー量の管理が重要で、日本人に合った雑穀主体の食事が良いのだろうと思います。






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食に関する日本人の肉体的特性について [日本人の遺伝的特性]

日本でも近年は欧米型の疾患が頻出するようになって来ました。
古い統計ですが、1975-1977年にかけてアメリカで食生活の調査が行われ、「ガン・心臓病・脳卒中などの生活習慣病は食生活が原因で起こる食源病であるという結論がでました。マクガバン上院議員らがまとめたので「マクガバン・レポート」と呼ばれています。

その中で注目したいのが、日系人の調査で日本食中心の日系1世では脳卒中が多く、3世になると欧米人のように脳梗塞が多くなると言う点です。このレポート発表後にアメリカで流行したのが、健康のために粗食に徹し、足りない部分は健康食品で補うというものでした。
これにより生活習慣病が予防出来ることがわかったのです。

政府が特保などの健康食品認定品を許可するようになり、最近になって健康食品に関する認識が高まって来ましたが、メーカーーの宣伝に振り回されて正しい摂取の仕方をしているとは言えず、まだまだこれからという感がします。

健康食品について考える前に私たち日本人の持つ肉体的な特性について知っておいた方が良いだろうと思います。

1)乳糖不耐症
私たち日本人を含む東洋人は成人すると、乳に含まれる乳糖(ラクトース)をあまりうまく消化出来なくなります。特にその度合いの強い体質を「乳糖不耐症」、別名「ラクターゼ欠乏症」といいます。ラクターゼは離乳期まで乳に含まれる乳糖を消化するために必要ですが、それ以降は急激に活性が低下し、成人してからもその状態が続きます。lこれを「成人型ラクターゼ欠乏症」といい、ほ乳類としては正常な状態で全人類の半数近くがこのパターンです。

しかし、欧米人は成人してからもこの活性を高く維持出来ます。そのため、乳製品をうまく消化出来るのです。乳製品は乳幼児のための高脂肪、高エネルギー食品ですから、消化出来ない日本人が乳製品を多く取ると肥満の大きな原因となるのです。

一般的な日本人ではラクターゼ活性が5~30%程度に低下していますので、概ね成人が一日に飲む牛乳の最大量は400mlと考えて良いと思います。




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