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自律神経失調症の母親のケア [健康・病気]

 自分のことで恐縮だが、私の母親が数年前に近所からの嫌がらせで幻聴や幻覚症状と自律神経失調症になってしまった。当時私は神奈川で仕事をしていたので秋田に住んでいる母親のところに通い続けてケアすることは無理な話だった。幸い2つ隣町に妹が住んでいて1ヶ月に1回程度しか来ることが出来なかったがケアしてくれていた。また、、しばしば発作に襲われていたので、妹がその都度来てはケアする状況であった。これまで、母親は15年前に父親が亡くなってから一人暮らしであった。

今年の3月に私が身体上の理由から仕事を続けることが出来なくなったので、30年振りの帰郷となった。

久しぶりに戻ってきた我が家は想像以上にひどかった。母親は治療のために通っている心療内科で処方されている向精神薬と鎮静剤(抗幻覚剤とでも言えば良いのか)の服用で著しく自発的な行動が制限されてしまっているため、起きている状態でも目がうつろで言葉もぼそぼそと頼りなかった。動作も緩慢で自発的行動は著しく阻害されていた。

台所は想像以上に荒れていて、食器は汚れが残った状態で洗いかごに収められ、鍋もひどく汚れていて汚かった。冷蔵庫はというと1年半前の食材が冷凍庫に保存してあり、時々解凍して食べていた。冷蔵庫に入っている食材や料理を見ても2週間程度経過しているものを平気で食べていた。

あまりのひどさに驚いてしまった。食器や鍋は74歳という年齢から来る体力の衰えで力が入らないため十分洗えていないようだった。それにしても平気で調理してから2週間近く経過しているものを「まだ大丈夫だ」などといって食べているのがとても信じられなかった。

向精神薬の影響もあり思考力がかなり減退しているようだった。来た頃は日中でも薬を飲むと「眠くなってきた」と言って食事後すぐ寝てしまうような状態であった。

「長生きの秘訣~」というブログを書いている私だが、このような状況を前にしてさすがに考え込んでしまった。妹に言わせると「年を取ると、物を何でもため込むようになるから仕方がないことなんだから」「あまり無理に片付けない方が良いよ」などと言われてしまった。

かといって、このまま放置するわけに行かないので、まず、冷蔵庫の中の物は全て処分し、新鮮な食材を調達した。そして、その日から料理と後片付けは私の毎日の日課となった。

健康の基本は食事であると常に念頭においていたので、食事は毎朝納豆と卵を欠かさないことにした。それと醤油は全て安い物は処分した。醤油の安い物は正確には醤油でない。合成添加物をバッカバッカと加えて5程度に水増しした健康には一番良くない物である。
中には大豆、アルコール、アミノ酸添加物、甘味料などを使用しているので体には良くない。

続いて、炊いた米の味が妙におかしい。炊いて1日経つと薬が混じったような味になるのである。母親は水が悪いからと諦めて平気で食べていたようである。私もいろいろ調べてたがわからなかった。半月後にようやくその原因が判明した。原因は炊飯器の釜のコーティングが剥げかけていて、それが炊いた後保温している間に表面に塗布してあるコーティング材が溶け出していたようだった。新しい炊飯器に交換することで解決した。

食事は新鮮な野菜、魚を中心にし、全て食材を組み合わせて料理した。スーパーで売られているパック品は買わなかった。

続いて精神的なケアである。原因はわかっていたので、最初はいろいろと話しかけることから始めた。会話していても返答が返ってくるまで少しタイムラグがあり、最初は苦労した。しかし、次第に解消されてきたがそれまで1ヶ月半かかった。日中飲んでいた薬も本人に飲まない状態と飲んだ状態を経験させ、飲まなくてもそれほど変わらないと認識させ、納得した段階で少しづつ飲む回数を減らしていき、最後には日中飲んでいる薬を止めさせた。それから次第に意識が明瞭になり始め2ヶ月後にはかなりのところまで回復した。

向精神薬は幻覚症状を薬で無理矢理神経活動を抑制することで考えさせないようにしているだけなので長期的に見た場合薬の作用による自意識の減退作用の方が副作用となって廃人に近い状態になると私は考えているので減らすことを最初の段階で考えていた。

次に行ったのが音楽療法による脳機能の賦活である。「聴くだけで頭が良くなるCDブック」小山悟、坂田英明著 SおftBank Creative出版。このCDを用いた。この効果は大変てきめんだった。数日後には自分からいろいろ自発的に行うようになった。

また、食事も次第に手伝うようになり、掃除もするようになって来た。最初のころは放置しておくとほとんど何もしないような状態であった。

食事の改善をしてからは血行もよくなったのか顔に赤みが出てきた。来た頃はほとんど青白い状態だった。いかに食べ物が悪かったかというものである。

それと、体調改善のために八味地黄丸を飲ませた。これは漢方薬だが腎機能の改善効果があるので体内にこれまでに蓄積された不要物の排泄効果を考えて選んだものである。

あれから2ヶ月経過したが状況は驚くほど改善した。就寝時に飲んでいる催眠誘導薬は本人が眠れないと困るというのでそのまま服用させている。1ヶ月ぶりに通院した心療内科では日中の薬の服用はもう必要ないだろうと言われ、本人も幻聴・幻覚症状はなくなったとハッキリ答えていた。

ここまで回復したのは食事をきちんと摂らせたことと薬に頼らない状況を作り得たからだと思う。正しい食事を1ヶ月続けるだけで人体は驚くほどの回復を見せるものである。
また、薬は本来人体には異物である。従って人間の持っている自然治癒力を高める目的で使用した後は必要がないのである。むしろ長期的に使用する弊害が大きく本来の自然治癒力を抑制してしまう。ただ、健康食費品はよく選んで使用すると効果的に働く。

このような回復を見せたことは私に取っても驚きであり、良い経験になった。1ヶ月前までには認知症の初期症状が現れ始めていたからである。
もうひとつ大事なことはあまり干渉しないことです。「あれをするな」「これをするな」「どうして出来ないの」などと叱ったりすることは全く逆効果を与える。だから自由気ままにやらせながら忍耐強く付き合う覚悟で接しなければ失敗する。特にいけないのは本人を責めてしまうことである。必要なことは「良くなって来たよ」とか「絶対良くなるから」「良く覚えているね」と本人の自発的意欲を引き出すようにしてあげなければ効果は上がりません。私が怒ったのは一度だけです。それは本人が間違えて1日3j回分の薬をまとめて1回で飲んでしまっていたのを知った時です。それ以外は自由にやらせた。



以上がこれまでの経過です。何かの参考になれば幸いです。








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